奈良県斑鳩いかるが町にある聖徳宗総本山。もと法相宗。南都七大寺の一。七世紀初め聖徳太子の建立と伝えられる。西院伽藍は七世紀後半に建てられた中門・塔・金堂こんどうなどを含み,これらは世界最古の木造建築といわれる。夢殿を中心とする東院伽藍は,斑鳩宮のあった所に奈良時代になってから行信が造営したもの。金堂の釈迦三尊,百済観音,救世ぐぜ観音,玉虫厨子たまむしのずしなど飛鳥・奈良時代の優れた美術品を多数蔵する。1949年(昭和24)五重塔心礎内が調査され,舎利容器・金銅合子・海獣葡萄ぶどう鏡や,玉類・金板・香木など多くの荘厳具しようごんぐが発見された。斑鳩寺いかるがでら。伽藍配置