D 型肝炎ウイルス (HDV) は、増殖のためB型肝炎ウイルス (HBV) を必要とするウイルスです。 世界人口のおよそ 5 % が慢性の B 型肝炎と D 型肝炎ウイルスに感染しています。 D 型肝炎の感染は、B 型肝炎と D 型感染が同時に生じるか (同時感染) 、B 型肝炎に感染した後に D 型肝炎に感染した場合に生じます (重複感染) 。 土着の人びと、血液透析を受けている人々、薬物注射をする人々は、B 型肝炎ウイルスと D 型肝炎ウイルスに同時感染する可能性が高くなります。 世界の D 型肝炎の感染者は1980年代から減少しており、これは主として B 型肝炎ワクチン接種の成功によるものです。